2007年 12月 06日
今日の朝、いつもより早く目覚めた。窓の外を見るとそこには澄んだ空、紫の闇がオレンジの光によって蒼く変わりつつある瞬間だった。私は寒い中布団から這い出てカバンの中に入れてあったTC-1を取り出しベランダへ出た。少し暗めに露出を変えて一枚 TC-1を購入してまだ5日ほどだけど、気に入っている。まだ現像に出してないからどんな写りなのか、そもそもちゃんと撮れているのかも不明。それでも何故かそう思ってしまう。 私は今までほとんど一眼レフしか使っていなかった。それなりに写真を撮るときは自分の意志を入れているつもり。ファインダーを覗くだけで必要な情報が得られる一眼レフ、その正確な情報があるから私は安心してシャッターを切っていたように思える。写真を撮っている瞬間は現実世界を離れ、ファインダーのなかの異世界にいるような感覚すら覚える ところが今朝私が感じたのはその感覚ではなかった。TC-1が教えてくれるのは正確な情報ではなくアバウトな情報。最初はその違いに少し戸惑い、いちいちファインダーから目を外して必要な情報を確かめていた。ファインダーの中と外を行ったり来たり。でも今日の朝はアバウトな情報のままでシャッターを切った。その瞬間、新しい何かを見つけたように思えた これまでは少し考えすぎていたのかもしれない。パラメータを見て頭の中でどんな写真ができるのかを想像、そして撮影。でもTC-1が導いたのはそこではなかった。意図を強く押し出すことなく、カメラに任せすぎず。なんというか、理論と感覚のバランス。自然にそれができたのは寝起きで頭が働いていなかったからなのかもしれない 今机の上に置いてあるこの小さなカメラは私の撮影の幅を広げてくれたようだ。私はまだまだ進める
by ndgio
| 2007-12-06 01:11
| 喜望峰
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